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野田コンテンポラリー
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今津景個展 2009.5.8(fri)-6.6(sat)

 

 
揺れ動く世界
 

私がどこかに価値基準を置いて自分を停泊させようとしてもそれ自体がどこまでも 絶えず流動していってしまう。

私は社会生活の中でゆったりとくつろぐ事は出来ずに絶えず押し寄せる未知や新奇 な価値に足下を掬われ常に宙ぶらりんな存在になります。

その瞬間、瞬間に自分が出会う新しい情報を絵画にイメージとして取り入れる事。

それは私が掴めない世界にどうにか寄り添いたい、かたちに残したいというジレン マです。

描くという作業だけが私の信じる事の出来る価値です。

 
今津景
 

 

 

COSMOPOLITAN
 
COSMOPOLITAN    
1818×2273mm(150F)    
油彩    
2009    

 

 

Pink Gray
   
わたしの言葉が見えますか
Pink Gray   わたしの言葉が見えますか  
1620×1620mm(100S)   1940×1620mm(130F)  
油彩   油彩  
2009   2009  

 

 

アーカイブ
   
回ると光る
アーカイブ   回ると光る  
894×1455mm(80号)   1818×2273mm(150号)  
油彩   油彩  
2009   2009  

 

 

蜘蛛の糸
   
どこへでも行ける
蜘蛛の糸   どこへでも行ける  
803×530mm(25号)   803×530mm(25号)  
油彩   油彩  
2009   2009  

 

 

瞬間
   
sea of confusion
   
Yellow Buildings
瞬間   sea of confusion   Yellow Buildings  
1620×1940mm(130号)   1300×1940mm(120号)   1620×1300mm(100号)  
油彩   油彩   油彩  
2008   2008   2008  

  

 

褒美の品
   
Blue Ribbon
   
Escape
褒美の品   Blue Ribbon   Escape  
1620×1940mm(130号)   1940×1300mm(120号)   1620×1300mm(100号)  
油彩   油彩   油彩  
2008   2008   2008  

  

 

砂漠の街
   
夜の隙間
砂漠の街   夜の隙間  
910×910mm(30号)   910×910mm(30号)  
油彩   油彩  
2008   2008  

 

 

光から逃れて
   
Look Up At Sky
光から逃れて   Look Up At Sky  
1621×1121mm(100号)   1940×970mm(120号)  
油彩   油彩  
2008   2007  

 

 

 
なぜなのか
 

 今津景の絵の長所は何か。
 色彩が華やかだ。しかも透明感があり明るい。筆の使い方が巧みだ。流麗で大人っぽい。
油彩とは本来こうやって描くものなのだよ、という教科書的な見本といえるのが今津の絵だ。「教科書的」は褒め言葉ではない。なのに、なぜ長所なのか。
 周りが下手すぎるからだ。
 いろいろな色を使っていても、濁って暗く、油絵の具の不利な点をさらけ出して平気な作例が多い。筆の使い方に至っては、こんな代物をよく人に見せるなあ、と感じてしまう画面にしょっちゅう出くわす。美術大学出の画家のはずなのに、専門的教育を受けたとはとても思えない、技術的にも、また内容的にも子供っぽい絵を描く若手があまりに多いから、今津の筆遣いが大人っぽく見えるのかもしれない。ちなみに、今年(2009年)2月に開かれた首都圏の5つの美大の合同卒業・修了制作展の絵画で、私が見て卒業に値すると思われたのは、ほぼ1人だけ。いずれ彼女について書く機会があればうれしい。
 さて、今津の絵は魅力的だが、彼女のことを英語で紹介してほしいと言われると、私は躊躇してしまう。
 というのは、今津の絵が良く見えるのは今のところ、おそらく日本だけだろうから。その訳は上に述べた。日本では際立って巧みな彼女の筆も、欧米では、いや中国や韓国でも、ごく平均的なものだろう。ついでに言えば、彼女の絵の持つ雰囲気は、日本の現代美術関係者が蛇蝎のごとく嫌うヒロ・ヤマガタやクリスチャン・ラッセンにちょっと似ている。彼らがなぜ嫌われるのか、私には分からない。多分、嫉妬だろう。
 ともかく。私が良いと思う今津の絵だが、今の日本ではさほど評価されないようだ。なぜなのか。それは海外で「平均的」だろうこととは逆の理由による。
 日本では、というより日本の現代美術界では、明るく華やかで、大人っぽく巧みな絵が嫌われるのだ。その代わり、暗くて子供っぽい絵や、そもそも絵なのか何なのか分からないような「作品」が評価される。例を挙げたいが、むなしいのでやめる。世界の「平均」あるいは常識は、日本の非常識なのである。逆も真なり。
 なぜなのか。
 日本は素晴らしい国だと言った軍人が職を追われる、そんな日本だからである。自国を否定する政府見解こそ、世界の非常識だ。ドイツ人さえ、悪いのはナチスで、自国は立派だと思っている。リヒターの、キーファーの国は強い軍を持ち、外国に派兵もする。大人っぽく巧みな油絵は、自分の居る場所、つまり自国への自信と愛を持たなければ描けない。日本の美術を良くするには、日本は「良い場所」だと教えなければならない。今津の絵でさえ、これまでの登場人物は奇妙にも外国人にしか見えなかった。自虐教育の影響だろうか。最近ようやく、日本人らしい人物が描かれるようになった。今後が楽しみだ。

 
名古屋 覚(なごや さとる=美術ジャーナリスト)
 

 

 


 

今津 景

略歴
1980年 山口県生まれ
2007年 多摩美術大学大学院美術研究科修了
   
 
個展
2009年 NODA CONTEMPORARY、名古屋
2008年

「今津景作品展」NICHE GALLEDRY

2007年

「今津景展」Galleryb、東京

2006年 「今津景展」Galleryb、東京
   
グループ展
2008年 「These Artists Are Good!」 NODA CONTEMPORARY BEIJING、北京
  「Who’s Next」MUSEUM at TAMADA PROJECTS
  「EX−SURFACE」アトランティコギャラリー
2007年 「ニッチ・ヤングアーティスト展」NICHE GALLEDRY
2006年 「百花繚乱」BOICE PLANNING
 

「第三回REUNITED展」横浜市民ギャラリー、あざみ野

2005年 「谷中日和」Gallery J2
   
その他
2007年 「2007年第十一届上海芸術博覧会」出品
  「上海芸博会青年芸術家推介展[アジア]」招待出品
 

アミューズアートジャム京都2007

 

受賞
2006年 シェル美術賞 入選
2004年 東京ワンダーウォール 入選
   

 

 

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